2017年10月13日
マルイPSG-1首回りDIY補強(前編)
マイPSG-1の補強が一段落しつつあるので、今回の対策点を整理しまとめてみます。
まず、PSG-1の構造は、パイプホルダを中心かつ最重要部品として、バレル側とフレーム側に分ける事が出来ます。
フレーム側は、フレームと、その後端にメカボックス&バッテリ付きバットストックが来ますが、これらは割としっかり締結されてますので問題無いと言えます。フレーム自体もモナカ割り構造ですが必要充分な最低限の剛性はあると見て良いでしょう。
バレル側は、コッキングレシーバ、アウター&インナーバレル、ハンドガードが付きます。バイポッドはハンドガードに付けるのが普通でしょう。
この前後の部品は完全に分離していて、お互いがパイプホルダのみを経由して結合していると見て言い構造になります(アッパーレシーバも結合しているが、差し込みだけでネジ等の締結はしていない)。
つまり、良く問題とされる「バイポッドを付けるとバレルが上を向いてスコープの狙点がズレる」というのは、パイプホルダの前後がきちんと一体化していない、言い換えれば、ハンドガードからの入力が、パイプホルダからフレームにキチンと伝わっていないと言えます。
ハンドガードとパイプホルダ間で曲がる分には狙点はズレないので問題無いですが、パイプホルダとフレームの間で曲がると狙点がズレます。
であれば、パイプホルダとフレームの結合をガッチリ強化して略一体構造と見なせれば問題は解決する事になります。
といったところで、実際のパイプホルダ廻りの構造を模式図にすると下図になります。
図中左上が左側面から、左下が上から、右が前から見た図です。
パイプホルダはフレームに三点でネジ締結されています……が、左右フレームを貫通するのは一点のみ、もう一点は右フレームのみ、後ろの一点はキャップ経由で右フレームに締結されており、キャップはパイプホルダに対し前後軸で回転運動する事の規制がありません。
そして、全ての締結点はフレームからダボが出ており、要するにフレームに対しパイプホルダは浮いた状態で保持されています。
こりゃ、歪むなって方が無理な構造です。ダボで浮かせてタッピングで止めるこの構造では、例えフレームが鉄であっても多少の歪みは出るでしょう。
補強の方向性として、パイプホルダとフレームの一体化を目的としますので、要はその隙間をパテで埋めて歪む余地を無くしてしまう事を考えます。
隙間無くキチンとパテが盛れれば良いのですが、七面鳥の手際ではちょっと難しいです。また、キチンと盛れても、前後方向の結合長さがどうにも短くて不安があります(言うまでも無く、前後に距離を取って結合する方が剛性が上がる、オリジナルのネジ締結点を縦に取るのは一点止めの次にダメな構造)。そもそもフレーム自体、モナカの前側締結は一点しかない(パイプホルダ固定の貫通ネジ)ので、モナカが開く(割る)方向の力には弱い事が予想出来ます。つまり、どんだけパテ盛ってもフレームが開いちゃうと力が逃げてパイプホルダが動いちゃいます。
なので、七面鳥が取った最終案が下図になります。
フレームの下と右に「引っ張り」を受ける部材を配置し、「圧縮」はパテそのもので受ける。さらに、パイプホルダとパテ&フレームの結合を完璧なものとすべく、パイプホルダのなるべく後ろ寄りにタップを切り、フレーム外側からネジ締結します。
要は鉄筋コンクリートの構造で、圧縮に強い充填材と、引っ張りに強い筋材のいいとこ取り(弱点を補完し合う)です。これをパイプホルダ中心から少しでも離れたところに配置する事で擬似的なボックス構造とし、純正ではダボに対する「ねじり」だけだった入力を、フレーム全体に対する「押し引き」で伝える事を狙います。
ここまでやりゃあ、パイプホルダが遊ぶ事はまず考えづらいです。
そのかわり、右フレームと右パイプホルダは非分解となります。筋材経由でガッチリパテで押さえようとするとどうしてもそうなります。まあ、左フレームと左パイプホルダが分離出来れば分解可能なのでそこは問題にならないでしょう。
実際の工作は後編にて。
まず、PSG-1の構造は、パイプホルダを中心かつ最重要部品として、バレル側とフレーム側に分ける事が出来ます。
フレーム側は、フレームと、その後端にメカボックス&バッテリ付きバットストックが来ますが、これらは割としっかり締結されてますので問題無いと言えます。フレーム自体もモナカ割り構造ですが必要充分な最低限の剛性はあると見て良いでしょう。
バレル側は、コッキングレシーバ、アウター&インナーバレル、ハンドガードが付きます。バイポッドはハンドガードに付けるのが普通でしょう。
この前後の部品は完全に分離していて、お互いがパイプホルダのみを経由して結合していると見て言い構造になります(アッパーレシーバも結合しているが、差し込みだけでネジ等の締結はしていない)。
つまり、良く問題とされる「バイポッドを付けるとバレルが上を向いてスコープの狙点がズレる」というのは、パイプホルダの前後がきちんと一体化していない、言い換えれば、ハンドガードからの入力が、パイプホルダからフレームにキチンと伝わっていないと言えます。
ハンドガードとパイプホルダ間で曲がる分には狙点はズレないので問題無いですが、パイプホルダとフレームの間で曲がると狙点がズレます。
であれば、パイプホルダとフレームの結合をガッチリ強化して略一体構造と見なせれば問題は解決する事になります。
といったところで、実際のパイプホルダ廻りの構造を模式図にすると下図になります。
図中左上が左側面から、左下が上から、右が前から見た図です。
パイプホルダはフレームに三点でネジ締結されています……が、左右フレームを貫通するのは一点のみ、もう一点は右フレームのみ、後ろの一点はキャップ経由で右フレームに締結されており、キャップはパイプホルダに対し前後軸で回転運動する事の規制がありません。
そして、全ての締結点はフレームからダボが出ており、要するにフレームに対しパイプホルダは浮いた状態で保持されています。
こりゃ、歪むなって方が無理な構造です。ダボで浮かせてタッピングで止めるこの構造では、例えフレームが鉄であっても多少の歪みは出るでしょう。
補強の方向性として、パイプホルダとフレームの一体化を目的としますので、要はその隙間をパテで埋めて歪む余地を無くしてしまう事を考えます。
隙間無くキチンとパテが盛れれば良いのですが、七面鳥の手際ではちょっと難しいです。また、キチンと盛れても、前後方向の結合長さがどうにも短くて不安があります(言うまでも無く、前後に距離を取って結合する方が剛性が上がる、オリジナルのネジ締結点を縦に取るのは一点止めの次にダメな構造)。そもそもフレーム自体、モナカの前側締結は一点しかない(パイプホルダ固定の貫通ネジ)ので、モナカが開く(割る)方向の力には弱い事が予想出来ます。つまり、どんだけパテ盛ってもフレームが開いちゃうと力が逃げてパイプホルダが動いちゃいます。
なので、七面鳥が取った最終案が下図になります。
フレームの下と右に「引っ張り」を受ける部材を配置し、「圧縮」はパテそのもので受ける。さらに、パイプホルダとパテ&フレームの結合を完璧なものとすべく、パイプホルダのなるべく後ろ寄りにタップを切り、フレーム外側からネジ締結します。
要は鉄筋コンクリートの構造で、圧縮に強い充填材と、引っ張りに強い筋材のいいとこ取り(弱点を補完し合う)です。これをパイプホルダ中心から少しでも離れたところに配置する事で擬似的なボックス構造とし、純正ではダボに対する「ねじり」だけだった入力を、フレーム全体に対する「押し引き」で伝える事を狙います。
ここまでやりゃあ、パイプホルダが遊ぶ事はまず考えづらいです。
そのかわり、右フレームと右パイプホルダは非分解となります。筋材経由でガッチリパテで押さえようとするとどうしてもそうなります。まあ、左フレームと左パイプホルダが分離出来れば分解可能なのでそこは問題にならないでしょう。
実際の工作は後編にて。
Posted by 二式大型七面鳥 at 21:50│Comments(0)
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